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月~土
「歩き出しにズキッとくるけど、少し歩くと楽になる」
「逆に、歩き続けるとだんだん股関節が重だるくなる」
実はこの2つの痛み、同じ“股関節の痛み”でも原因がまったく違うことをご存じでしょうか?
目次
80代の女性Bさんは、「歩き出しがとにかく痛い」とご相談に来られました。
病院では「変形性股関節症ですね」と診断され、「年齢相応に筋力が落ちているので強化していきましょう」と、筋トレ中心のリハビリ指導を受けたそうですが、痛みは改善しませんでした。
当院で評価したところ、”痛みの原因は筋肉ではなく、股関節周囲の靭帯・関節包の拘縮(かたく縮こまること)”によるものでした。歩き出す瞬間、靭帯が引っ張られて痛みが出ていたのです。
Bさんには靭帯や関節包を柔軟にする運動、特に股関節の可動域を安全に広げるストレッチを中心に指導。さらに、ご自宅でも続けられる軽い体操も提案しました。
2ヵ月後、長く悩まされていた歩き始めの痛みが軽減し、「旅行にも行けた」と笑顔で話してくれました。
私たちが重視しているのは、「痛みの正確な見極め」と「一人ひとりに合った運動指導」です。
“筋肉を鍛えるだけ”のリハビリでは不十分なことが多いのです。
歩き始めの痛みは、靭帯や関節包の拘縮
歩き続けての痛みは、筋肉のアンバランスや使い過ぎ
原因を分けて対応することで、より早く、より確実な改善が期待できます。
❶靭帯・関節包の柔軟性を高める運動療法
固まった結合組織を無理なくほぐすことで、歩き始めの痛みを軽減します。
❷屈筋と伸筋のバランスをとる動きの再教育
ただ筋肉を鍛えるのではなく、バランスを取りながら「使えていない筋肉を動かす」ことを重視。
❸個別指導+自宅で続けられるプログラム
患者様ごとにオーダーメイドでメニューを組み、自宅でも安全に継続できるように工夫しています。
左鼠径部の辺りにズキンと痛みが…
女性・60代・主婦
還暦を過ぎて間もないころ、何かの拍子に左鼠径部の辺りにズキンと痛みが走ったのです。ただ痛みは1分ほどで治まったので、何もせずに1年間そのままにしていました。ところが急に、歩いていてもじっとしていても痛みが激しくなってきたので、整形外科を受診すると左の変形性股関節症と診断されました。
ただ、初期の段階でしたので、痛み止めの処方と筋肉強化の運動で様子を見ていました。痛む足を抱えながらの家事をこなしていましたが、特に買い物で重い物を持って歩くと、5分と経たずに痛みは耐え難くなります。夜間痛も徐々にひどくなってきました。2年ほど我慢した生活を続け、別の整形外科を受診したところ「骨盤に穴が開いている、手術しかない」と言われ、怒りさえ覚えました。
書店で大谷内先生の本を見つけたのは、そんな時でした。
早速、治療院を訪ね、私専用の運動プログラムを作ってもらいました。10種類以上の運動プログラムをすべて行うと1時間はかかりますが、「やれば必ず良くなる」と信じ続けました。
すると、運動を続けて3カ月ほどで以前はできなかったことが少しづつできるようになってきました。夜間痛がなくなって熟睡できるようになり、爪が切れるようになり、足がよく上がるようになったのです。
先日も友達に「背すじがまっすぐで姿勢がよくなったね」と言われました。
「本当に手術が必要かどうか」という疑問を持ち、手術をしなくてもいいようにならないものかという想いに基づき、長年にわたり研究してまいりました。その結果、ひざ・股関節疾患におきましては、90%以上の手術回避率を達成することとなり、患者様にも喜んで頂いています。
この根底には、「関節疾患は自分で治すもの」という私どもの基本的な考えがあります。そして、今まで注目されていなかった靭帯・関節包といった関節周囲軟部組織に焦点を当てたことで関節疾患を自分で治す運動療法を創り上げることができました。
「関節疾患は自分で治す」というのが、私どもの基本的な考えです。通院回数を多く重ねるよりも、ご自宅でできる運動療法と、日常生活での注意点について指導し、患者様の自然治癒力を少しでも高められるようにアプローチしています。また、ご自宅でご自身で安全に行って頂くために、来院された方には治療・指導中の録音や録画をし、さらに各患者様に合った個別のプログラムを小冊子にまとめ、お渡ししております。その結果、治療効果は飛躍的に高まったと考えます。
同じ「歩くと痛い」でも、原因はまったく異なることがあります。
あなたの股関節が痛むのは、靭帯・関節包が原因でしょうか。または筋肉や軟骨のすり減りでしょうか?
正しい見立てと、一人ひとりの身体の状態に合った運動療法が、症状の改善、QOLの向上、手術の回避につながります。
「本当に筋トレだけでいいの?」「痛みの真の原因にアプローチしたい」
そう思った方は、ぜひ一度ご相談ください。
あなたの「歩く喜び」を取り戻すお手伝いを、私たちが全力でサポートします。