【膝痛・股関節痛・脊柱管狭窄症】二関節筋と単関節筋を使い分ける「ゆうきプログラム」の秘密|専門治療院が詳細解説

【この記事の要点】

  • 二関節筋(大腿直筋など)は大きな力を生むが、鍛えすぎると関節を圧迫しやすい。
  • 単関節筋(内側広筋など)は関節を支える「安定の要」。だが、意識的なプログラムがないと鍛えにくい。
  • ゆうきプログラムは、独自の「角度・負荷・方向」により、眠っている単関節筋をピンポイントで活性化。
  • 三位一体のバランスを整えることで、手術宣告からの回避、術後の早期回復を目指します。

「運動を頑張るほど痛くなる」のには理由があります

膝や股関節の痛み、脊柱管狭窄症によるしびれに対し、多くの医療機関で「運動しましょう」と指導されます。しかし、真面目に取り組んでいる人ほど、「逆に痛みが増した」「歩くのが怖くなった」と訴えて当院を訪れます。

なぜ、よかれと思って始めた運動が裏目に出てしまうのでしょうか。 その答えは、筋肉の「二関節筋(にかんせつきん)」と「単関節筋(たんかんせつきん)」の使い分けにあります。

多くのリハビリや自己流のトレーニングでは、この2種類の筋肉が混同され、結果として「使われやすく痛みやすい筋肉」ばかりを酷使してしまっているのです。

二関節筋と単関節筋――その決定的な違い

まず、この2つの筋肉がどう違うのかを整理しましょう。

  • 二関節筋(にかんせつきん)とは 2つの関節をまたいでついている筋肉です。 (例)大腿直筋(股関節と膝)、ハムストリングス(股関節と膝)、腓腹筋(膝と足首)  特徴:一度に2つの関節を動かすため、歩行やジャンプなどの「大きなパワー」を生み出すのに適しています。
  • 単関節筋(たんかんせつきん)とは 1つの関節のみを動かす筋肉です。 (例)腸骨筋、大殿筋、中殿筋、内側広筋、ヒラメ筋 特徴:大きな力は出せませんが、関節を正しい位置に固定し、安定させる「支柱」の役割を担います。

「鍛えやすい二関節筋」と「眠りやすい単関節筋」

二関節筋は、普通に歩いたり階段を上ったりするだけで自ずと使われる筋肉です。つまり「鍛えやすい筋肉」だと言えます。しかし、痛みを抱えている方が二関節筋ばかりを鍛えると、どうでしょうか。もともと強力な筋肉が関節に対し強く影響してしまい、日常動作のクセをより増長させることにもつながりますし、人によっては症状の悪化を招くこともあります。

一方で、単関節筋は一つの関節しか動かさないため、日常生活では意識しにくい筋肉です。加齢や痛みによってすぐに「サボる(弱る)」性質を持っているともいえるでしょう。

単関節筋がしっかり働くと、関節が安定し、スムーズな動きが可能になります。ですから、本当に鍛えたいのは「単関節筋」です。しかし、この単関節筋を狙って動かすのは非常に難しいので鍛えにくく、例えば一般的な「スクワット」や「ウォーキング」だけでは、どうしても元気な二関節筋が主役になってしまい、単関節筋まで刺激が届きません。

ゆうきプログラムが「他にない独特な動き」である理由

膝や股関節、腰を痛めている方にとって、「どうすれば負担なく単関節筋を目覚めさせられるか」。この問いを40年以上追求し続けて生まれたのが、ゆうきプログラムです。

当院の運動を実践される方は、「なぜ、こんなにゆっくり、この角度で動かすのか?」と不思議に思われるかもしれません。実はそこに、緻密な計算があります。

  • 角度の限定: 二関節筋が働きにくい角度を設定することで、ターゲットとなる単関節筋を動かします。
  • 低負荷の継続: 強い力は必要ありません。むしろ軽い負荷で行うことで、深層にある単関節筋(インナーマッスル)に確実にスイッチを入れます。
  • 関節の除圧: 関節を圧迫するのではなく、むしろ隙間を作るような動きを取り入れながら筋肉を刺激します。

これによって、股関節や膝関節、腰仙関節(第5腰椎と第1仙椎をつなぐ関節)といった関節にかかっている偏った圧を逃がし、靭帯や関節包の拘縮を和らげることが可能になります。

そして、それが股関節痛、膝痛、脊柱管狭窄症の改善につながっていくのです。

「三位一体」のアプローチで、痛みのない日常へ

脊柱管狭窄症の方であっても、腰だけを見るのではなく、下肢の単関節筋(ヒラメ筋や内側広筋など)を整えることで、驚くほど歩行が安定するケースが多々あります。

これは、単関節筋がしっかり働くことで「代償動作(痛みをかばう不自然な動き)」の必要がなくなるからです。

手術を避けたい方: 眠っている単関節筋を目覚めさせ、関節の「自前のサポーター」を作りましょう。

手術を控えている方: 術前に単関節筋の機能を回復させておくと、術後のリハビリが劇的にスムーズになり、早期の社会復帰が可能になります。

結び:あなたと共に、真摯に取り組むリハビリを

私たちは、「病名」に対峙し、治療しているのではありません。「歩きたい」「旅行に行きたい」「家族といつまでも笑いたい」といったあなたの人生の願いをサポートするために存在しています。

二関節筋ばかりを酷使する「頑張る運動」から、単関節筋をいつくしみ、体を整える「賢い運動」へ。 あなたの体の個性に合わせたオーダーメイドの運動プログラムで、痛みにわずらわされない日常を一緒に取り戻しましょう。

私たちは今日も、あなたの一歩に真摯に向き合い続けます。