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子どもの頃に先天性股関節脱臼と診断されても、成長とともに日常生活が普通に送れるようになり、「もう治った」と思って過ごされる方は少なくありません。
ところが、入学・就職・結婚・出産といった人生の節目に、再び「股関節の不安」が顔をのぞかせることがあります。
このような経験を通して、「将来、歩けなくなるのでは?」「手術を避けられないのでは?」という不安に悩む方は多くいらっしゃいます。
目次
ある患者様は、30代までは痛みもなく生活していましたが、年齢と共に股関節に痛みを感じるようになり、可動域も狭くなりました。さらに左右の脚の長さの違いに気づいて、股関節専門の病院を訪ねたところ、「股関節脱臼で生まれませんでしたか?」と尋ねられたそうです。
股関節脱臼ーーもうとっくに治っていると思っていたそうですが、少しずつ少しずつ症状が進行していたようで驚くと同時に不安になり、私どもの治療院を来院。
骨盤のゆがみと脚長差を自分で調整する方法と、股関節の可動域を広げるために8の字ゆらしを指導しました。2ヵ月後からは筋力間バランスと姿勢の調整、全身の動きを改善する運動も実践してもらいました。
現在は痛みは軽減し、股関節の可動域も正常な状態にまで改善しています。冒頭の股関節専門医には、「軟骨は全くないのに不思議だね」という言葉を頂いたそうです。
当院の基本方針は「一人ひとりに合った個別の運動プログラム」です。
これらにより、「出産」「更年期」「高齢期」といった人生の節目ごとに抱きがちな「不安」を「安心」へ変えるサポートを行っています。
自然分娩で出産できて感謝
30代・女性・看護師
西洋医学以外は信じていなかった私が…
私は先天性股関節脱臼(両足)で生まれたため、小中学校では体育の授業をほとんど見学してきました。両親の勧めで看護師を目指し資格を取り、結婚。その後に妊娠し、産婦人科の医師から「小さい時に股関節脱臼をしていませんでしたか」と尋ねられたのです。そして、自然分娩出産を希望するなら胎児に負担がかからないよう開脚できるよう運動しなさいと助言されました。
とはいうものの先天性疾患のこともあって開脚には自信がありません。いろいろ調べていたところ、大谷内先生の著書に出合い、受診することにしました。
大谷内先生に18種類の運動プログラムを指導してもらいましたが、すべてが簡単すぎて「こんなことで本当に改善なんてするのかしら」と当初は信じることができませんでした。広島から大阪まで通院できるかどうかという心配もありましたが、気軽にLINEで質問できましたし、通院回数が少なくて済むことに驚かされました。
半信半疑の3週間で開脚が楽々できるように
私専用で組んでいただいた運動プログラムは一日1回、45分程度のものです。全く汗の出ない運動でしたが、世界変形性股関節症会議に採用され、内容は確かだということでした。驚かされどうしでしたが、信じてプログラムを実践し続けたところ、3週間後には以前に比べて大きく楽に開脚できるようになったのです。正直びっくりしています。同時に、これで出産に向けての準備は万全!だと感じました。
実際には、ほかの方より股関節の可動域は狭かったようですが、無事に自然分娩で出産を終えました。大変感謝しています。
股関節の状態によりますが、柔軟性と安定性を高めることで自然分娩を経験された方は多数いらっしゃいます。
大多数の方が1~3ヵ月程度で楽になったとおっしゃいます。痛みが発症する前の状態に戻すことは十分に可能です。
先天性股関節脱臼を持って生まれた方は、人生の節目ごとに将来への不安を感じやすいものです。
しかし、正しい知識を得て、運動プログラムを実践すれば、自然分娩も可能。そして、出産後や加齢期を迎えてもQOLを高く保つことは十分可能です。
実際、当院へ来院される2割程度の方が先天性疾患をもっており、来院の際には「臼蓋形成不全」と診断を受けてこられます。その後、運動プログラムを実践することで多くの方が手術を回避されていらっしゃいます。
「仕方ない」と諦めずに、ぜひ一度ご相談ください。手術を避けられるよう、40年の経験をもとに、一緒に最適な方法を探していきましょう。