人工股関節術後も痛む理由|リハビリ難民を救う運動療法|ゆうき指圧

はじめに:今、日本で「リハビリ難民」が増えている現実

「人工股関節の手術を受けたのに、痛みが引かない」
「歩き方がおかしいと言われる」
「医師に相談しても“手術は成功しています”と言われるだけ」

こうした声が、近年私たちの治療院に非常に多く寄せられるようになりました。
いわゆる “リハビリ難民” と呼ばれる方々です。

変形性股関節症は、進行性で痛みを伴うことの多い疾患です。
確かに、人工股関節置換術は痛みを軽減する有効な手段ですが、「手術=治る」ではありません。

手術をしたのに歩きにくさが残り、痛みもあり、相談先もない――
多くの患者さんが、そういった「宙ぶらりん」の状態に置かれています。

今回はその理由と対策について、丁寧に解説していきます。

なぜリハビリ難民が増えているのか?

理由1. 手術は成功しても、痛みの原因は残っている

レントゲンで見ると、人工股関節が美しく収まっていて、手術は成功だと判断されます。 しかし、 股関節周囲の筋肉や腱、靭帯、関節包の硬さや機能不全は手術の前と変わっていません。

40年以上、変形性股関節症の患者さんを診てきた経験から言えるのは、股関節の痛みの多くは 軟部組織の拘縮や筋力間のバランスの崩れから生まれるということ。
つまり、骨の状態が手術によって改善されても、痛みの原因そのものは解消されていないのです。

理由2. 病院リハビリは「基礎動作の回復」が中心

病院では一般に術後の数週間、「歩く」「立つ」「階段を昇る」といった日常動作の回復リハビリを行います。

しかし、もともと股関節に痛みのあった股関節痛患者の場合は特に、それだけでは 本来の歩行機能の回復 には到底足らないことが多くなります。

  • 中殿筋が弱い
  • 大腰筋が使えない
  • お尻が後ろに流れる
  • 反対側の股関節に過剰な負担がかかっている

こういった、痛みをかばうためのクセが体に自然についてしまっているケースも非常に多く、これらが改善されない限り、痛みは残り続けます。

ですから、より丁寧なアプローチが回復には必要だと私たちは考えます。

理由3. 医師は手術のプロだが、術後の体の使い方すべてを見るわけではない

私どもに相談に来られた方の多くが、口をそろえてこう言います。

「医師の先生に相談しても、“手術は成功しています”と言われるだけでした…」

医師は手術のプロですが、術後の詳細な歩行分析や個別の運動プログラムまで見きれないのが現実です。結果として、痛みや不調の説明がつかず、患者さんは取り残されたまま。

これが リハビリ難民が増える最大の理由 です。

近年の手術の進歩には目覚ましいものがありますが、術後の状態に今なお悩んでいる人がいる――それが今の実情だと思います。

手術後に痛みが出る理由は「人それぞれ」

変形性股関節症は非常に個人差の大きい疾患です。股関節の変形、軟骨のすり減りが痛みの原因だと一般的には考えられています。一方で、

  • 軟骨がすり減っていても痛くない人
  • 軟骨がさほど減っていなくても激痛の人
  • 手術後すぐ元気に動ける人
  • 手術後にいつまでも違和感が残る人

実際にこのような人たちがいます。そして、この違いは レントゲンで説明することはできません。

痛みと関連が深いのは――腱・靭帯・関節包・筋膜・筋力バランスといった “骨ではない部分=軟部組織”です。だからこそ 術後の痛みの原因は人それぞれ であり、画一的なリハビリでは改善できないのです

ゆうき指圧の考え方:疾患名ではなく「その人そのもの」を見る

40年以上、私たちが一貫して大切にしてきたこと。
それは 「疾患名で患者さんを分類しない」 という姿勢です。

同じ「人工股関節置換術」を受けた人の経過を見ても、一人ひとり現れる症状、訴える症状はそれぞれです。

  • 歩くときに足が外に流れる人
  • 殿部(お尻)が硬くて疼く人
  • 階段で違和感が強い人
  • 反対側の股関節が痛くなってきた人

――必要なリハビリは当然、すべて違います。

そのため私どもは、患者さん一人ひとりの体の使い方をよく見て分析し、その人のその時の状態に合ったオーダーメイドの運動プログラム を作成し、指導しています。

手術後でも、手術前でも、手術を避けたい人でも

これまで一人ひとりの股関節痛と向き合ってきた結果、ゆうきプログラムは股関節痛のあらゆるステージで有効だと私どもは考えます。それぞれ見ていきましょう。

手術後

硬い靭帯や腱、関節包を柔軟にし、筋力バランスを整えることで、痛みの軽減、歩行の安定、再発予防、逆側の手術回避 に多くの方が成功しています。

手術前

病院ではあまり知られていませんが、 手術前にリハビリで体の状態を整えておくと、股関節の可動域が広がる、股関節周囲の筋肉がスムーズに使える、術後の痛みが少ない、歩行機能の戻りが早い、といった結果が得られやすくなります。

「術前リハビリ」は術後の回復を劇的によくします。

これまで多くの患者さんにいい成果が出ているので、手術を受けると決めた方にはぜひ実践していただきたいと思います。

手術を避けたい人

40年の臨床経験から断言できるのは、痛みの原因は骨ではなく軟部組織であることが非常に多い という事実です。

つまり、レントゲンで股関節に変形が見られたとしても、多くのケースで手術を回避できる可能性が残されている ということです。

実際に、ゆうきプログラムで「手術と告げられていたが、痛みが消えて手術を回避できている」という方は多くいらっしゃいます。いつまでも自分の足で歩くためにーー私たちはサポートをし続けていきたいと思います。

リハビリ難民の皆さまへ ― あなたは一人ではありません

病院では説明されなかったこと、理解できなかったこと、医師に相談できなかった不安――

すべて私たちが受け止めます。

「手術後も痛くて歩きにくい」
「調子が戻らない」
「逆側の股関節が悪くなってきた」

「手術を受けることを決めたがとにかく不安」
「そもそも手術を受けたくない」

股関節痛でさまざまな思いをお持ちの方に、ゆうきプログラムは確かな方向性を示すことができます。「遠方の方も毎日継続できる環境を整えたい」という思いから、オンラインでの指導にも力を入れています。外出に不安を覚えている方も、ぜひご相談いただければと思います。

まとめ

それでは、リハビリ難民にならないために今日からできること、意識したいことをまとめてみましょう。

・手術が成功しても痛みが残る理由は、股関節周囲の軟部組織にある

・病院のリハビリだけでは十分ではないケースが多い

・股関節の痛みの原因は人それぞれで、個別の対応が必須で改善の近道に

・手術後、手術前、手術を受けたくない人すべてに運動療法が有効

・「ゆうきプログラム」は40年以上の実績を積み、人々の「歩く」を支えてきた

あなたの股関節の痛みは、あなたのせいで起こっているのではありません。
正しい方向へ導くサポートがその改善に必要なだけです。

リハビリに悩んでいる人、困っている人への私どものサポート体制は万全です。

ぜひ、一度ご相談ください。