股関節の可動域がその場で広がる|講演会で人気の「8の字ゆらし」を紹介します

【この記事の結論】

股関節が開かない原因は、痛みや緊張によって靭帯や関節包が強張っていることにあります。無理に広げようとするのではなく、その緊張を解いてあげれば、可動域は自ずと広がっていきます。講演会では、床に座って行う「ひざを曲げての8の字ゆらし」を実践していただき、15〜20度ほど可動域が広がる方も珍しくありません。本記事では、その手順と、効果を持続させるための考え方を解説します。

話を聞いて終わりではない講演会

前回の投稿で、講演会についてご紹介しました。

私どもの講演会は、話を聞いていただいて終わり、ではありません。その場で簡単な運動療法を行っていただき、その場で身体の違いを実感していただいています。

それは、自分の身体は自分でいい方向に変えていけるのだという自信を、実感を伴って持っていただきたいからです。そして実際に、私たちの身体は、自分で変えていくことが可能です。

無理を強いても、うまくいかない

繰り返しお伝えしていることですが、痛みを伴う症状に対して無理を強いたり、筋力を強くしようとしたりしても、かえって患部は緊張し、こわばってしまいます。

例えば変形性股関節症の方は、股関節の痛みやこわばりとともに、可動域の狭さを実感されていることでしょう。

痛くて開かない。緊張して強張っているから開かない。

だからこそ、無理に広げようとするのではなく、股関節周囲の強張り、つまり靭帯や関節包の緊張を解いてあげる。そうすれば、股関節の可動域は自ずと広がっていきます。

会場で驚かれる「ひざを曲げての8の字ゆらし」

ここで、講演会場で皆さんが驚かれる運動療法を一つご紹介します。「ひざを曲げての8の字ゆらし」です。

▶ 動画はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=6CDGLuO4Yp0

動かしているのはひざですが、実はこの体操の主役は、支点となる股関節です。ひざ頭で小さな8の字を描くことで、その付け根にある股関節が動き、股関節の靭帯・関節包がゆっくりと緩んでいきます。ひざを動かすことで、股関節をやさしく動かしている、とお考えください。

【やり方】

  1. 上半身を起こして床に座り(長座)、両足を肩幅に広げて伸ばします。開きが悪いほう(または痛いほう)の足のひざ裏を、床から10cmくらい浮かせます。ただし、かかとは床につけたままにします。
  2. かかとはつけたまま、浮かせたほうのひざ頭で、床に垂直な方向に、横・逆横・縦・逆縦の順で、小さく8の字を4パターン描きます。

【回数の目安】

各15回で1セット。1日1セットを基本とし、できる方は1日3セット行うといいでしょう。

【ポイント】

  • ひざ頭で8の字を描きにくい場合は、かかとで床に描いてください
  • 横8の字は平仮名の「い」、逆横8の字は「逆い」をイメージします
  • 縦8の字はアルファベットの「Z」、逆縦8の字は「逆Z」をイメージします

前回は椅子に座って行う8の字ゆらし【 膝頭の8の字ゆらし(股関節用) 】をご紹介しました。股関節の可動域をより広げたい場合には、床に座って行うこの方法がお勧めです。

痛みが強い場合や、動かすことで症状が悪化する場合は中止してください。手術前後の方や運動制限を受けている方は、主治医に確認したうえで行ってください。

会場で起きていること

会場内では、15度から20度ほど可動域が広がる方も珍しくありません。皆さん、靭帯や関節包が緩むことで、股関節の外転がスムーズに行えるようになるのです。

もちろん、すべての方に同じ変化が起こるわけではありません。それでも、自分の身体は自分で改善できるということを、皆さん実感され、同時に驚かれます。

効果は続かない。だから、日々の習慣を

ただ、残念なことに、その効果はずっとは続きません。日常が続けば、身体は少しずつ元に戻っていきます。

そのために、日々の運動習慣を大事にしていただきたいと思っています。

私どもの院内では、撮影は自由に行っていただいています。ご自身で写真や動画を見ながら、ご自宅でも毎日少しずつでも続けていただき、症状の変化を実感していただきたい。その思いからです。

私たちが指導する運動プログラムを実践していただくことで、身体を整え、症状を和らげ、その結果、医師から勧められた手術を回避できることも珍しくありません。

遠方の方、ご自宅で続けたい方へ

講演会場や大阪の治療院に足を運べない方には、「通信治療」があります。LINEのビデオ通話でリアルタイムに動きを確認しながら指導する方法もあります。

▼ 通信指導(治療)の詳細はこちら
https://yukishiatsuseitai.com/2506/

ご自宅で気軽に取り組みたい方には、「宅トレゆうき体操」もご用意しています。

▼ 宅トレゆうき体操の詳細はこちら
https://yukishiatsuseitai.com/video/

おわりに|手術して終わり、ではない

股関節痛や膝痛は、手術をして終わり、というものではありません。

手術を受けたくない方はもちろん、手術を受けた方でも、リハビリや運動療法を味方につけて、一生付き合っていく必要がどうしてもあります。

もちろん、手術が必要かどうかは、医師の診断と判断が前提です。そのうえで、私たちはその一助となる存在であり続けたいと思っています。